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JVOAD全国フォーラムにて登壇しました

 5月22日~23日で第4回JVOAD全国フォーラムが開催されました。全国の災害支援者が年に一度集まるフォーラムです。(詳細はこちら)フォーラムでは20の分科会が開かれ、その1つの分科会(分科会16)の企画を行い、また話者として登壇しました。

 

 「頼りになる宗教系団体の長期的な災害支援について」という宗教を全面に出した分科会でした。

 

 まずは多くの方の支援があり、この分科会が開催できたことに感謝しています。1人での開催は絶対無理でしたが、4名の登壇者の協力のもとに実施することができました。あらためて人のつながりやご縁は大切だと実感しました。

 

 宗教者の登壇者は、伝統仏教の超宗派からなる全日本仏教青年会の方。そして新宗教の部類に入る真如苑の方。私の属するヘルピングハンズはクリスチャンの団体なので、多様性のある宗教者の構成となりました。

 

 またこれらの宗教団体が自ら「頼りになる」といっても説得力にかける思いますが、学識者の視点から大阪大学の教授と、そして全国社協の方にも登壇していていただき、「頼れる」という部分は外部者から語っていただきました。

 

 今までJVOAD全国フォーラムでは様々なテーマの分科会が開かれてきましたが、宗教というテーマで開催された分科会は今回が初めてです。これは宗教団体にとっては転換期だと個人的には思っています。また宗教のテーマをを超えて、ウェルビーイング、幸福学の観点からも非常に意味のあるイベントだったと感じました。ですので、今回はウェルビーイング心理学の観点からこの分科会の意義について考えてみたいと思います。以下、重要だと感じた3つの点です。

 

1.災害支援者の多様性が増す

 

 ウェルビーイング心理学では、多様性が増す → 幸福度が増す という重要な理論があります。ウェルビーイングでは主に人間関係の多様性について語られていますが、このコンセプトは災害支援にも当てはまるでしょう。

 

 今までは、政教分離の間違った解釈などももあり、宗教者は災害支援において活動しにくこともありました。しかし今日では、このような分科会が開かれ多くの方が興味を持ち参加してくださったことからも分かるように、宗教団体も災害時における重要な団体であるという認識が広まり社会的にも受け入れられるようになってきています。これは災害支援文化における多様性が増しているということの現れです。

 

2.親切を行う文化を育む

 

 親切な行いをすると幸福度が増すということは、ウェルビーイング心理学の研究により繰り返し証明されてきたことです。災害が発生すると、被災地では親切な行いが爆発的な勢いで行われます。ボランティアの方々は、被災者の方々からのねぎらいの言葉など期待することなく、純粋な親切心から災害支援活動を行っています。このような助け合いはまさに喜びをもたらすものです。

 

 日常生活ではお互いそっけなく、助け合わない日本人(毎日都内通勤をしているとそのように感じてしまいます)も、実は親切心に溢れていることを被災地では思い起こさせてくれます。多様な団体や人々が災害支援に携わることにより、親切を互いに行う文化が育まれています。

 

3.スピリチュアルなものを見直す

 

 日本人はもともとスピリチュアルな要素の強い民族だったと思います。しかしながら時代とともに、特に戦後においてはスピリチュアルな側面の重要性がないがしろにされてきてしまっているように思います。

 

 スピリチュアルなものは、ウェルビーイング心理学では大切です。それはスピリチュアルなものは幸せをもたらすことが分かっているからです。ちなみに心理学では「スピリチュアル」は、より大きな存在を認めること、聖なるものを求めること、などと言われ必ずしも特定の宗教とは結びつけていません。

 

 災害時にはスピリチュアルなものを感じずにはいられない状況がよくあると聞きます。自然と何かに対して「祈る」という行為が行われます。苦境にある時にはやはりスピリチュアルなものが心の支えになることもあるのでしょう。宗教者がこのような場で情報を発信し、様々な分野でより社会に溶け込んでいくことは、日本人がスピリチュアルな側面を取り戻すのに必要なことのように思います。

 

 あまり考えとしてはまとまっていませんが、とにかくこのテーマで分科会が開けたことはウェルビーイング心理学の観点からも意義の大きいことだったのではないでしょうか。

 

 自分にとっても、このような場で登壇するのは初めてのことであり新しいチャレンジでした。企画はしたものの、実際うまく開催できるのだろうかという不安はありましたが、多くの方々の協力があって何とか形になり、今では達成感に浸っているところです。ご協力くださった方々、参加してくださった方々ありがとうございました。

 

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