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座右の銘と幸福学

 先週は急遽つくば100人カイギという地域の交流会に参加させてもらいスピーカーとして話しをさせてもらいました。なぜ私が幸福学を広める使命を感じているかにも少し話す機会がありましたので、ブログ上でも紹介したいと思います。

 

 さて、唐突ですが、皆さんには座右の銘があるでしょうか?実は自分にはこれまで長らく本気で自分の座右の銘だと言える言葉はありませんでした。

 

 ですが、数年前にこれこそが今の自分の座右の銘だと激しく感じる出来事がありました。この言葉はそれ以前は聞いたことがなかった自分にとって新鮮だった言葉で、しかも意外かつ非常に意味深い場所で目にした言葉なのです。

 

 ちょっとひっぱってしまいましたが、その言葉とは。

 

「世界が全体に幸福にならないうちは、個人の幸せはありえない。。。」

 

 なんと矛盾した言葉であろうと思いました。世界が全体に、(世界中の人がすべて)幸せになることは残念ながらあり得ないことです。でもそうならない限りは個人の幸せもない。一見個人は永遠に幸せになることはできないのだ、とも理解できます。

 

 しかし私が心打たれたのは、この言葉の壮大さ。ちなみにこれは宮沢賢治の言葉です。非常に深い言葉で、幸福学を学んでいる自分としては、この言葉を以下のように解釈しています。

 

「世界全員の人を幸せになるように取り組むことが、私の幸せである」

 

 なので、壮大な夢を描きながらも、あくまでのそれを追い求める過程の中に幸せがあるということです。

 

 この言葉と出会ったのは2017年の3月でした。ちょうどウェルビーイング心理教育アカデミーの講座を受け始め、講師認定に向けて取り組み始めた時期です。この言葉に押される気持ちで、それからは幸福について広める取り組みをしているのです。

 

 そして、この場所に出会ったのは、私がもう一つ情熱をもって取り組んでいる災害支援とつながっています。

 

 この言葉を目にしたのは、宮城県石巻市の大川小学校を訪れた時でした。大川小学校は残念なことに多くの方が津波の犠牲となった場所です。津波でえぐられてボロボロとなった校舎の一角、校舎と体育館をつなぐ通路の壁画に、この言葉が書かれてあったのです。

 この言葉を思うと、大川小学校の風景が目に浮かびます。過去の災害の教訓をいかして、災害支援にあたらなくてはいけないという使命感が湧き上がってきます。

 

 大川小学校で目にした「世界が全体に幸福にならないうちは、個人の幸せはありえない」この言葉をこれからも大切にして生きていきたいと思います。まずは自分が関われる世界とは、家族であり、職場であり、自分の属するコミュニティーです。

 

 ですので、まずは身近な自分の属するコミュニティーにて幸せを広め、そして創り出す活動に今年は取り組んでいます。100人カイギでは時間が限られており、詳しくは話せませんでしたが、自分の座右の銘とその理由について書いてみました。

 

 ということで、今週はつくばでの「ポジティブ心理学入門体験講座」の第2回目の開催です。(体験講座の詳細と申し込みはこちらから)夢に向けて取り組んでいるプロセスの中に私も幸せを見出しています。