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韓国訪問から感じる韓国人の気質について

 最近の韓国では大統領の裁判などもあって、熱いデモなどが行われていますね。メディアなどの記事を読むと韓国人の熱い気質が伝わってきます。韓国出張中にこの熱い気質はどこからくるのだろうと、何となく考えていたらある仮説が浮かんできましたのでシェアさせていただきます。ちょうど韓国出張の週の月曜日に参加したshiawase2.0シンポジウムの一つのセミナーの一つで聞いた人間の感情についての講義の内容がこのように考えるきっかけになりました。

 

 さて一般的には韓国人は常に何か「怒り」をぶつける対象を探しているイメージがあります。最近でも大統領の件やサムソンの件からはそのような気質が感じられます。

そしてこの「怒り」ということについて、先のセミナーでは現状を変えなければならないエネルギーなのだという説明がありました。そのコンセプトを聞いたときに興味深い考え方で、なるほどなと思いました。

 

 そのコンセプトを韓国に当てはめると、「変えなければいけない状況」、「もしくはあるべきものをもとに戻さなくてはいけない状況」があり、そのエネルギーが「怒り」という形で表面化するということになるでしょうか。ここ数年私自身が何回か韓国を訪れる際に、不自然で変えなければいけない状況をというのを感じています。

 

 その不自然な状況とは、同じ民族が分断されていて、いまでに休戦状態であるということ。また北朝鮮の同胞が非常に不自由な生活を強いられているだろうということです。

 

 ソウルから北朝鮮の国境までは、最短距離でたった30キロぐらいしかありません。私が毎日行き来している都内とつくば市の距離の半分ぐらいしかありません。東京から利根川を渡ったら統治制度の違う別の国で、かつ往来も自由にできない。。。そんな状況だとしたら、いたたまれなくならないでしょうか。

韓国出張の際に、国境に近いパジュ市という街に行きました。(写真はパジュ市のお世話になっている取引先の方々)ここからそう遠くないところに日々の生活にも困窮している人たちがいると思うと胸が締め付けられる思いがします。

 

 そしてこの不自然な状況がなんともう70年も続いているわけです。今の韓国の方はそのような状態でずっと育ってきたからあまり違和感がないかもしれません。しかし潜在意識の中ではこの不自然さは認識されており、「このままではいけない」、「変わらなくてはいけない」というエネルギーが常に充電され続けているのかもしれません。

 

 なんとなく思いついたことを書いてみましたが、少し政治的な内容でもあるので、これを読んで何か不快に感じる方がいらっしゃったら申し訳ありません。あえて言いたかったことといえば、韓国という国民性から「怒りっぽさ」を感じるのは、個人個人に非がある訳ではなく、地理的、歴史的、心理的環境がそうさせているのではないか、ということです。なんだか韓国の国民は怒りっぽいなぁと単純に思うのではなく、そうならざる負えない環境にあるのではないかと、相手の気持ちを理解し推測することも、日韓友好を深めるためには必要のように思います。

 

 ちなみに私が付き合いのある韓国人は恵まれていることに皆いい人で、怒りっぽい人は全然いません。韓国を訪れる際には、素晴らしい友人に恵まれていることに感謝するとともに、少しでも友好の役に立ちたいと願うばかりです。